ラモー:輝きの音/クルレンティス指揮ムジカ・エテルナ

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またもオホーツクのサントラ繋がりで、ラモーを聴こうっちゅー事で検索してたら、何とワシの最近の大注目アーティスト、クルレンツィス指揮ムジカエテルナでラモーの管弦楽曲集がリリースされとるやない!この中にオホーツクで使われてたクラブサンの曲をオケにしたのも入ってたし
(  ̄▽ ̄)

でラモーとか全然まともに聴いた事なかったんで、詳しく語る資格はないんすけど、この演奏がよくあるバロック音楽の優雅さとか品格がエエ意味で全然ないw事はわかったわ。

舞曲のリズムは激しい曲は攻撃的なまでに鋭角的に刻まれ、逆にアリアの様にゆっくりの音楽は、メロディーが空気に溶け込むかの様な、繊細なロングトーンが際立たされとる。

使っとる楽器は古楽器やけど、表現は誤解を恐れずに言うとマーラーのごとく極端な振れ幅を持っとりますわ。
っちゅーか各楽器の音色が際立つ古楽器の方が、この極端な表現に適しとるのかもしれんね。

クルレンツィスによって300年も前の音楽も、今のリアルな感情を伴って表現されるべき音楽なんやなと教えられましたで!

リンクの曲はゆっくりの曲。正に幻想的な夢の様な音楽(  ̄▽ ̄)

でもう一個、こっちは激しい系の曲。ライブ映像でオケのメンバーも立って、ノリノリで演奏しとるんやけど、これやからこんな激しい演奏になるんやなー
(゜ロ゜)

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マーラー交響曲第10番/トーマス・ダウスゴー指揮シアトル交響楽団

https://play.google.com/music/m/B5pujfgnoiln7bmowroitneuxcy?t=Mahler_Symphony_No_10_in_F-Sharp_Minor_Completed_D_Cooke_1976_Live_-_Seattle_Symphony_Orchestra

トーマス・ダウスゴー指揮シアトル交響楽団の演奏でマーラー交響曲第10番を聴いた。

ワシ的には今まで聴いたこの曲の演奏の中では間違いなく1、2を争う名演やった!

ダウスゴーはそないに追いかけてる指揮者やなかったけど、コレはスゴいやつや!

この第1楽章とフィナーレのアダージョの遅い音楽が目立つこの交響曲を、速めのテンポでサクサク行くスタイル。

しかしサラッと行くというより次々重なるフレーズの頭を強調して、マーラー晩年の複雑な声部の絡み合いも明快に描き出し、熱さと鋭さが際立った演奏やね。

フィナーレの後半の弱音のアダージョが長く続くとこは、今まで誰の演奏で聴いてもおんなじ感じでウネウネ続いて、やっぱマーラーが完成させてないからもの足らんけどしゃーないのかなーと思てたけど、この演奏で初めて、色んな楽器間でフレーズのやりとりとか絡み合いがあったんやと確認出来たで( ゜o゜)

このやり方マーラー自身も曲の音の小さいフレーズの演奏の注意で「フレーズの頭は、僕はここだぞ!と言う具合に強めに出して、その後は自然と弱めればエエんや!」と言うてたらしいから、正にコレが正解ですわ

マーラー交響曲第8番/ケント・ナガノ指揮ベルリン・ドイツ交響楽団

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SACDのマルチチャンネルで聴きたいと思てたマーラー交響曲第8番を中古CD屋をディグってて発見(*゚∀゚)

ケント・ナガノ指揮ベルリン・ドイツ交響楽団の演奏。ケント・ナガノベルリンフィルとのメシアントゥーランガリラ交響曲での美しくカッチョええちょー名演があるので、内容にも期待大!やったけど、期待に違わずサイコーの演奏やった!

第1楽章はアレグロ・インペトゥオーソ (急速なアレグロ)っちゅー指示のわりに堂々と遅い感じの演奏が多いんやけど、今まで聴いたやつでコレや!っちゅー速さのはラトル指揮の演奏位やったけど、このナガノのやつも速くてナイスな開始!

その後もこの入り組んだ多声音楽の極みみたいな曲を、どの声部も明快に表現しとるし、速いだけやなくじっくりやるところはテンポも落とすし、メリハリがあってナイス!
あと1000人前後でブチかまされる全合奏も非常に透明感ある響きでびっくりやで( ゜o゜)

楽章最後の金管のバンダが入る所はマルチチャンネルの威力で、自分の後ろから音が聴こえてきてオオーッてなったw

第2楽章は長いし聴いとると途中どうしたってダレてくるとこがあるんやけど、第1楽章と違って遅めのテンポが基調のわりには、フレーズの歌わせ方とか響きの美しさのせいか集中して聴けたなー。

そして最後の神秘の合唱のとこ、最弱音から最強音までの盛り上げ方が絶妙でホンマに感動的ですわ!
ここでも金管のバンダが後ろから加わって来るんやけど、全方向からの音響に包まれると、まるで天国の門が開いたかの様な陶酔感に浸れますぜー(  ̄▽ ̄)

ようつべにはその神秘の合唱の所だけ上がってたんで、興味ある方は聴いてみてやー

トマーシュ・ネトピル指揮プラハ放送響のヤナーチェク「グラゴルミサ」

https://play.google.com/music/m/B3np3sjr4jos66drnw2p6yatl54?t=Glagolitic_Mass_The_Eternal_Gospel_-_Prague_Radio_Symphony_Orchestra

トマーシュ・ネトピル指揮プラハ放送交響楽団ヤナーチェクのグラゴルミサを聴いとるとこ。
これは原典版っちゅー事で確かに少し音楽も違うとこある気もするけど、それより何よりワシこの指揮者初めて聞いたけど、チェコの若手らしいが演奏自体凄すぎや!

この曲はヤナーチェクの曲の中でもワシは一番好きな曲やから色んな演奏聴いてきたけど、これは今のとこコイサーやね!

暗め重め遅めの演奏が多い中、テンポ的にはめちゃサクサク行く。でもそれがヤナーチェクの独自の同じモチーフの繰り返しで曲を構築していくやり方にうまくハマってて緊迫感を出しまくり!狂気的な感じがナイス過ぎる!!
アルバン・ベルクかなんか聴いとる気になってくる程ヤバさ全開w

しかも盛り上げといてさっと別の部分に移行した時は柔和な感じになったりと、一辺倒にならない演出も素晴らしい。

またこの人も最近の若手らしく、各フレーズの歌わせ方の芸が細かい!
一例を挙げるとクレドの最初のとこ。低弦のフレーズとか重々しくずっと同じ調子で弾かれることが多いけど、スタカート強調で最初弱く入って途中膨らまして、最後また弱くで、悲しげな合唱がヤバいコードでグワッと入ってくるとこなんざ〜「おおっ、コレや!!」とビビりましたで〜!

最後の1曲手前のオルガンソロ曲もナイスな演奏やな〜、狂気じみててしかも荘厳。
弾いとるやつひょっとしてデスラー総統ちゃうか?

チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲/ストラヴィンスキー:バレエ・カンタータ「結婚」の「Teodor Currentzis」の紹介

https://play.google.com/music/m/Bfczornad22ubwarh5dwnr5qm6e

またクルレンツィスがやりおった!

チャイコフスキーのコンチェルトは何故か第2楽章しか聴かれへんのやが、でもコパチンスカヤの孤独を語るよーなヴァイオリンと背景のオケも尋常やない表現力は分かる。

しかしこのアルバムのメインは次のストラヴィンスキーの「結婚」やろ!なんせスゴ過ぎや!

混声合唱とピアノ4台、打楽器多数っちゅー超変則な編成のこのバレエ音楽、正直ワシはストラヴィンスキーの中ではそないにオモロイと思ってなかったんやが、この演奏で初めてこの曲の真価を思い知らされたわ!Σ( ̄□ ̄;)

まず合唱、独唱の歌い方がキテます!ノンヴィブラートでフレーズの最後ポルタメントで下げたり民族音楽臭丸出しやったり、殆ど歌うっちゅーより叫ぶとかしゃべる感じとか、歌もリズム重視なんやわ。

もちろんピアノや打楽器の切れ味も抜群!

前回の「春の祭典」と同じ時期の作品やっちゅーのが丸分かりの、プリミティブとメカニカルの融合がサイコーに表現されとります!